レリシス Re-RSIS
CONCEPT
個性を撮りあう、個性を表すトリガータイプカメラ
《胎動するサブカルチャー、プロダクトによる世界観の拡張》
渋谷、原宿、秋葉原...都市と共に根付く個性的で、独特で、魅力的なサブカルチャー。
その「サブカルチャー」の中にはサイバーパンク、ハラジュクポップ、レトロカルチャー、ストリートetc...一つの言葉で括る事が出来ない程多様で様々なキーワードと要素が存在しそれぞれがクッキリとした輪郭をもって人と街を彩っています。
桑沢デザイン研究所に入所してからほぼ毎日をそういった街の中で過ごしている内に、サブカルチャーに知悉した彼らの身に着けるファッションやアクセサリー、都市と共に表現される世界観に魅了されました。
レリシスは彼らのスタイルに合わせたファッショナブルでクールなカメラのデザインです。
表現する世界観が広がり、同時に都市を巻き込んだ新たな撮影の楽しみ方を生み出せるような遊び方も同時に提案しました。
《レリシス企画概要、モデル詳細》
対象へレンズを向けトリガーを引き撮影をする8mmカメラとポップでチープな印象が特徴なトイガンからインスピ
レーションを得てデザインしました。
オシャレな服装にクールなガジェットという組み合わせは最近のゲーム、アニメのシーンから発想を得ていてその
クール×ポップのギャップを現実でも表現出来ないかというのがレリシスの端緒でした。
サブカルチャー、サイバーパンク、原宿系など若者のグラフィカルでクールポップなファッションとの親和性を考え
外装にはグラフィックが映える大きな面を用意し、全体の印象は可愛らしを感じるキャラクター的な曲線ラインを
意識しています。
本体のカバーパーツは着脱式にしスマートフォンカバーの用に着せ替える事で、カメラの印象もその日その時の気
分やファッションに合わせた見た目へ変更する事が可能です。
カバーパーツのテンプレートは公開されアーティストやデザイナー、ファッションブランドなどが自由にデザイン
をすることでバリエーションが増えてユーザーの選択肢も広がって行くことを想定。色だけではなくロゴや模様ま
で様々に生み出されていけばと思います。
今回モックアップモデルを制作した2色はレリシスのフラッグシップカラーとして設定したカラーリング2色です。
PLANNING
ATTACHMENT
《レリシス用追加アタッチメント》
レリシスに追加してカスタマイズすることで撮影の幅が広がるアタッチメントユニットもデザインしました。
購買欲をそそるロマンあるシルエットになるようなデザインと、撮影時に役立つ機能を盛り込むことで撮影する時の利便性やカスタマイズをする事による遊びと愛着が広がります。
カスタマイズをしてオリジナルの愛機を作るというホビー的な要素は個性を表すうえでも重要で、実際にカスタムしたことによる効果もしっかりと付与されるようなものを今回は3つデザインしました。
レリシス本体の見た目だけではなくユーザーの撮影時の姿勢やスタイル、そこから生まれる空気感も変化し物と人とのつながりがより強調されるような要素になっています。
今回デザインした物以外にも種類を増やしたり、自作アタッチメント製作を促進するように本体各部にハードポイントを設けています。
《レンズフィルターユニット》
レリシスの先端にユニットを取り付け、差し込み部分にレンズフィルターのプレートを入れることでフィルター効果を与えることができます。フィルターをプレート状にすることで着脱、交換が素早く行う事ができ撮影する写真にエモーショナルな効果を加えたり、装填するアクションや様々なフィルターをコレクションするなどの楽しみ方。
《サイトタイプモニター》
実際の銃で照準を定める際に使用されるサイトをイメージした拡張モニター。本体後ろのモニターと合わせて2画面にして使用する他に、チルト機能を盛り込むことで撮影する時のアングル変更の際に効果を発揮します。ストック着用時はメインモニターとして機能し撮影する際のユーザーの狙いをすますシルエットに大きく影響を与えます。
《スライドストック》
レリシス後部に取り付けるスライド式のストック。引き伸ばして肩に当てることで撮影時の安定感を高め、ブレを減少させます。
撮影時の安定化のためのアタッチメントとして機能しながら、本体と撮影時のシルエットも大きく変化しよりメカニカルな印象を与えます。使用時以外はスライドレールに沿って押し込むことでコンパクトに収めることができます。
APPLICATION
《連動アプリケーションの提案PSYCHM》
レリシス本体と連動するスマートフォンアプリ「PSYCHM(サイケム)」は撮影とファッションの楽しみの幅を広げます。
自分の好みのファッションを着用したユーザーを見つけスナップするきっかけを作る、撮影した写真をコレクションし同じジャンルを好むユーザーとの共有、自分でデザインしたカメラの外装パーツを公開、販売出来るギャラリーストアなどによりレリシスをよりクリエイティブに楽しめます。
《撮る撮られるをスムーズに、マッチングシステム》
アプリ内でその日着ていくファッションを登録し公開することで自分のファッションと活動範囲を周辺ユーザーに共有することができます。
撮影者側には自分が撮影したいスタイルのユーザーが周辺にいると通知を受信。撮影したいファッションであればリクエストを送信。お互いの撮りたい、撮られたいの関係が両立した時に好きなファッションが撮影出来るシステムです。
トラブルを避けるため互いの位置情報は精密には表示されず、両者とも登録してあるファッションや実績を見て撮影の可否を判断します。
《ユーザーとの交流ができるコミュニティ》
自分が撮影した写真、自分が撮影された写真をアルバムとしてコレクションすることが出来ます。
SNSのように他ユーザーのアルバムを閲覧したり、コミュニティに参加してメッセージのやり取りが出来る他に、写真と服装をリンクさせることで写真で着用している服装の詳細情報の閲覧やショップへリンクすることも可能。
《カバーパーツが購入、販売できるショップ》
着せ替えることで印象を変えることのできるレリシスのカバーパーツを販売
購入することのできるショップサービス。テンプレートにそって製作をし
印刷会社を介することで特別な技術がなくてもカバーパーツのデザインを
行うことができよりクリエイティブにレリシスの幅を広げます。
DESIGN PROCESS
3DCADソフト上でデザインをモデリングし各パーツを出力。
3Dプリントとアクリルレーザーカットをそれぞれのパーツの造形に合わせて使い分けて進めました。
各パーツのすり合わせを行った後、塗装をするために表面を整えました。
特にナイロン出力のパーツは表面の凹凸を消す為に入念にパテでコーティングをしました。
表面処理を終えたパーツを模型用塗料をエアブラシで吹き付け塗装していきました。
印刷されたロゴや製品名、グラフィック部分はマスキングシートをカットし上から塗装をすることで精確に。
ピンクカバーのスプラッシュ模様は液体ゴムを垂らすことで自然な模様の広がりを表現しています。